教堂行事

本願寺長崎教堂報恩講

毎年11月27日、28日勤修

「報恩講について」

報恩講は、親鸞聖人のご遺徳を偲び、そのご苦労を通じて、阿弥陀如来のご本願によるお救いをあらためて心に深く味わわせていただく法要です。
親鸞聖人の三十三回忌のご法要にあたり、本願寺第三代覚如上人がそのご遺徳を讃仰するため「報恩講私記」をご制作になられ、以来、聖人のご命日の法要は報恩講として、大切にお勤めされてきました。ご本山では毎年一月九日から十六日まで法要が勤まります。当教堂においては、お取越法要として11月27日、28日にお勤めいたします。お念仏の道をお示しいただいた親鸞聖人のご遺徳を偲ばせていただき、お念仏に遇えた喜びをこの身に受け、ご一緒にお念仏申しましょう。

長崎教区全戦没者追悼法要
『平和のつどい』趣旨

『平和のつどい』では、全戦没者の方々への追悼を通して、あらためて「平和を尊ぶ仏教精神を身につけよう」という歩みを始めようという思いから、終戦60周年に当る2005年から毎年8月8日(長崎原爆投下の前日)に全戦没者追悼法要をお勤めしています。

全戦没者とは、戦死された方々はいうに及ばず、私共が繰り返してきた幾多の戦争によって尊い生命を失われたすべての戦争犠牲者の方々です。浄土真宗本願寺派も、犠牲者が同時に加害者でもあったという惨烈をきわめた戦争という行為に、「国家のために」「民族のために」という美名のもと、宗祖の教えに背き、仏法の名において積極的に協力していた過去の事実があります。

今日、戦争の記憶は年々薄れ、あらゆる生命の尊厳が踏みにじられ、重く深い悲しみと苦しみに閉ざされた時代を自ら経験し語ってくださる方々も少なくなりつつあります。最近では、過去の過ちを忘れたかのような発言が多く聞こえ、きな臭いにおいを感じる事も多々あります。世界をみても、争いが絶えず貧困も無くならず、多くの生命が犠牲になっている現実があります。また核兵器の開発、保有、使用を禁じる核兵器禁止条約が発効されましたが、核の脅威は依然としてあります。

このような状況において、『平和のつどい』は、過去の宗門の戦争協力の事実と向き合い、歴史に学び、平和を求める念仏者としての営みとして、有縁の方々と共に続けられてきました。

私たちは戦争をも引き起す自己の凡夫性を見据えつつ、宗祖の「世の中安穏なれ」「仏法ひろまれ」の遺訓を体して、教区の非戦・平和への取り組みを継続して参ります。